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5代目主人
中村文治
なかむらふみはる
名人と呼ばれた先代の正蔵氏のもと、包丁を握り始めて30有余年、食べることが好きで、作ることが好きで、料理を見ることに喜びを感じることが大切であると語る。「白味噌仕立てのお雑煮」と「ぐじの酒焼き」は逸品と誉れ高い。
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うちの親父はあんまりなにも教えなかったんですが、ただね、非常に厳しい気性の激しい人でして、クーラーのない時分の夏場、仕事してる時に顔に汗かいたら怒られましたね。「仕事もろくにできんのに偉そうに汗かくな」ゆうて…。顔に汗かくと、盛るもんに汗がつくかもしれん、汗かくんやったらお腹にかけといわれました。それから、割烹着を着たら一切トイレは行くなとゆわれました。人さんが口にされるもんを作るんやから、何が旨いとか味無いとかゆうよりも、1番大事なんは清潔感なんや言われまして、そういうことは非常に厳しかったです。味については、最初の味加減で決まらんといかんのです。味を見んでも味が出来てないかん、「なぶりすぎない」ゆうことを言われました。味を見て直さんならんようやったら、この商売やっていく資格はないぞゆうてよう言われました。
僕は、京都駅とかは、高層建築でも建築の粋を集めたもんでもかまわないと思います。だけども、そこに住む京都の人が、京都人として垢抜けた面をもって、観光都市としての京都にお越しになる人を温かい気持ちで迎えいれられる心の広さというんですか、そういうもんをみんなが持つことが、京都をより良くしていく一番の根底やと思います。京都は千年の都ですからね、せやから、ここ5年や10年の考え方では落ちつかんと思います。少なくとも、百年の大計をもってかからんことにはええもんは出来ないと思います。
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