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北尾行弘
きたおゆきひろ
昭和27年生まれ。関西大学大学院工学研究科建築学専攻修了。一級建築士。平成8年、代表取締役社長に就任。「建築学科の出身の人が社寺建築を研究対象とすることが、少なくなりましたね…」と6代目。
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社寺建築は、宗派によって法要の仕方が違いますし、地方色もあります。また境内の広さ、形がまちまちで、各建物の配置関係や規模も変わってくるんですよ。先祖代々伝わる図面が貴重な資料として残っています。これが当社の財産といえます。現在1番の問題は、いい材料が入手しにくくなっていること。国産の良材は高価でなかなか使用しにくくなっています。本来はその土地の風土で育った木を使うのが、建物にとって1番いいのですが。
この仕事は、信仰心が大切です。といってもどこかの宗派に属するのではなく、「手を合わせる気持ち」です。建築かかるときも、必ず手を合わせます。神社や寺院は建物自体が信仰の対象となっているようなところもありますから、在来の形を残し、「お寺らしいお寺、お宮らしいお宮」を建てるよう心掛けています。
私は素直に継いだわけではないです。しかし、疑問をもって受け継ぐ方がいいと思います。何の疑問ももたないでいると、前のことをそのまま受け継いでしまう。時代と共に社会体制・経済体制が変わってきてるんですから、その時代を参照して「これでいいのか」と反芻しています。この仕事は誇りだけではやっていけません、かといって誇りがなかったら、これほどあほらしいこともありませんが…。
今の京都の町並は雑然とし過ぎています。ファサードがばらばらで周辺環境を無視していますから、表側だけ町家のたたずまいを残せたらいいのにと思っています。生活スタイルが変わっていますから、町家をそのまま残すのは無理になってきています。不便な生活 になるなら、今の生活になれた人は町中に住みたいとは思わないでしょう。
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