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室田一樹
むろたいつき
昭和30年生まれ。国学院大学文学部神道学科を卒業後、岩屋神社に奉職。25歳で、社会福祉法人岩屋福祉会の運営する岩屋保育園の園長に就任。子どもたちのために作曲・編曲・作詞もこなす。
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目に見える「森」という環境としてだけではなく、精神的な意味での「鎮守の森」という考え方があってもいいんじゃないでしょうか。鎮守の森はその地域をずっと見続けている森です。そこで起こった出来事も生き死にも全て見ていて、生命と文化の拠点とも根源とも考えられますからね。
ふるさとは遠くにいて思うものではありません。自分の根っこがしっかりあることを確認して、発信していく為の拠点です。今は都会にいても地方にいても、同じ情報が同じ速度で手に入りますからね。根っこというのは、居住がどことかいうよりも、今の自分がここにいる為に必要な町、精神的なルーツとでもいうものでしょうか。
地域で結ばれた縁“地縁”が重視された頃、神社は地縁の結束のためにありました。けれど今は、考え方の共鳴できる人のコミュニティであっても構わないと私は考えてます。例えば、文学の好きな人が読書会をしたり、俳句の好きな人が歌を詠んだりするために森に集まる、拠り所となる場所です。“地縁”プラス“趣味”で人が集い、発信していく。新しい神社の役割だと思ってます。
神道は仏教やキリスト教、近代化という波にさらされながらも、うまく折り合いつけて生き続けてきました。日本の文化も同じです。受け入れて、さらに日本的なものが生まれてきました。それは受容・変容しても決して変わらない部分があり、いいものを豊かに享受できたからです。そしてその変わらないものとして、ずっと人々を見守ってきた鎮守の森を、見つめ直して欲しいですね。
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